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「ユニクロ潜入一年」/横田増生 著 [Book]


ユニクロ潜入一年

ユニクロ潜入一年

  • 作者: 横田 増生
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2017/10/27
  • メディア: 単行本



話題となった「ユニクロ帝国の光と影」の続編?といっていいのでしょうか?
僕は「ユニクロ帝国~」を読んでいないのですが、仕事の絡みでこのあたりのネタを仕入れておきたいと思い、新刊の本書を手に取った次第。

ユニクロに限らず、小売業や外食、宿泊業といった分野の労働環境が決して恵まれていないことは公知の事実でしょう。この本でも「感謝祭」と呼ばれるユニクロ最大の書き入れ時や週末の繁忙期の殺人的な忙しさを取り上げて、「奴隷の仕事だよ」というある社員の発言なども取り上げながら、過酷な労働環境を取り上げるばかり。それは一面の事実でしょう。閉店後、翌日のオープンに向けて店内を整理し、陳列を整え直す作業は繁忙時期には深夜0時を回るそうです。翌朝は7時30分から開店準備となれば、休む間もなしでしょうし、そんな生活が早々続くわけがないと思います。
しかし、本書では平日や閑散期の仕事ぶりには触れられておらず、働き手の1週間や1ヶ月の労働密度の観点から見たルポルタージュになっていない点が”潜入”というには少々お粗末と言わざるを得ません。ただ、閑散期には入りたくてもシフトに入れない人がいて困っているという話には、派遣やアルバイトといった人件費の変動費化という、日本企業がバブル以降に作り上げた労働慣行の歪みが出ていることを感じさせます。しかし、これにしてもユニクロを稼ぎ口としてうまく使いこなしている人物もいるはずで、視点が一方的と感じます。

ユニクロが、単に割り当てられた時間をこなして働くというマインドの従業員を大切にしないというのは、柳井社長の数々の発言からも明らかです。そういった従業員も含めて社会の公器として適正利益を稼ぐというのが法人の存在価値でしょうが、柳井社長にはそういう考え方は全くないでしょう。あくまで会社の売り上げと利益を上げることが、そこで働く人々の幸福につながるとおそらく信じて疑っていない。
その批判も大切とは思いますが、サービス業の生産性を高めるために何が足りていないのか?という構造的な問題、すなわち「過剰なサービスとおもてなしを安く(もしくは無料で)求める消費者」などに触れない限り、本当の意味で労働問題に斬り込んだとは言えないのではないかと思います。

ユニクロにとっては面白くない本でしょうし、世間の好奇心を満たすにはいいのかもしれませんが、潜入取材としては残念な内容でした。

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「純米酒を極める」/上原 浩 著 [Book]


純米酒を極める (知恵の森文庫)

純米酒を極める (知恵の森文庫)

  • 作者: 上原 浩
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2011/01/12
  • メディア: 文庫



「酒は純米。燗ならなお良し」

日本酒の生産量が減りはじめて久しい。
昭和50年頃をピークに全盛期の3分の1程度に減っているというから、衰退産業の代表格といってもいいだろう。日本食の海外での知名度が上がるにつれ、海外の消費量、輸出は伸びているようだがそれでもなお日本酒の生産減少に歯止めがかかったという話は無いようだ。それもそのはず、日本酒の生産量に占める輸出の割合はたったの3%強しかない。未だに日本酒は日本人しか飲まない酒なのである。そんな酒がなぜ日本人にも見放されているのか?
この本はその答えを明快に出している。アルコール添加の醸造酒が問題の根源である、と。

戦中戦後のコメ不足時代に、少ないコメでたくさんの酒を造るために、醪にアルコールを添加する「アル添」と呼ばれる手法が普及した。窮余の策であったのだが、手間要らずでたくさんの酒ができることから大手を中心にコメ不足が解消した後も「アル添」の酒造りは続いた。

著者はそうした現状に嘆きつつも、地方の蔵のいくつかが良心的な酒造りをしていることに希望を託している。その希望は徐々に拡がりを見せているとは思う。その証拠に純米酒や吟醸酒といった銘柄酒については生産量が徐々に伸びつつある。日本酒がビールのような「とりあえず」の消費物から本当の意味での嗜好品になってしまったという事なのかもしれないが、しっかりとした造りの酒が愛されるようになれば、再び日本酒は見直されていくだろう。

日本酒の世界は杜氏という職人が酒造りの鍵を握っている。
一生かけて究極の酒造りを追いかけるようなストイックな世界な訳だが、そんな世界も変わろうとしている。日本酒の世界でいま最も有名な銘柄は「獺祭」だろう。「獺祭」を造る旭酒造は杜氏制度を廃止し、しかも四季醸造という日本酒の世界では珍しい取り組みで業界に旋風を巻き起こした。
さらにAIを取り入れる蔵元も早晩登場するだろう。一生を美味い日本酒造りに捧げたと言っても過言ではない著者は鬼籍に入ってしまったが、これからの業界を見てどう思うだろうか?と少し考えた。

日本酒の世界の深さと問題の根深さを実感できる1冊。日本酒に少し興味があるならば読むことをお勧めします。

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「天国と地獄」(1963年) [Movie]


天国と地獄 [Blu-ray]

天国と地獄 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: Blu-ray



監督:黒澤明
出演:三船敏郎、仲代達也、山崎努、三橋達也、香川京子

午前10時の映画祭で鑑賞。恥ずかしながら初見である。

前半の舞台劇のような子供の誘拐を巡る駆け引き、ドラマと中盤の身代金強奪のサスペンス、そして犯人逮捕に到る捜査ドラマの3つのパートからなるが、どのパートも完成度が高い。
自分の子供ではなく、他人(自分お抱えの運転手)の子供が人質に取られるという設定が面白く(これは原作が偉いんでしょうが)、大企業の重役(三船敏郎)が自らの保身のためにプロクシファイトを画策している資金を身代金に使わなければならないという葛藤が面白い。
有名な中盤の特急列車を使った身代金強奪は鮮やか。不敵な犯人と翻弄される捜査陣の対比も見事で、これが終盤の捜査陣の意地に繋がり、犯人逮捕の観客のカタルシスを高めている。

ラストの接見シーンは個人的には不要に思うし、やや教条めいていて好きになれなかった。ただ、製作当時の貧しい日本を思えば、このような犯人になる可能性のある人間がゴマンといた訳で、映画が時代性を得るためには必要とも言えるだろう。

黒澤明の代表作の一つに挙げられて然るべきの快作ですね。

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「ブレードランナー2049」(2017年) [Movie]

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原題:Blade Runner 2049
監督:ドゥニ・ヴィルヌーブ
出演:ライアン・ゴスリング、ハリソン・フォード、ジャレッド・レト、アナ・デ・アルマス

待望の「ブレードランナー」続篇。

前作は1982年に公開。当時はさほど話題にならず本国でも日本でもヒットはしなかった。
僕は劇場に足を運んで鑑賞したが、酸性雨が降り続けるロサンジェルスの街、そこを舞台に描かれる人造人間=レプリカントと人間とが生きることに葛藤するドラマに惹きつけられた。
その後、世の中にレンタルビデオが普及し始めると徐々に再評価され、「ブレードランナー」は不朽のSF作品として世界的に認知されていく。まさに時代を先取りした映画だった。

「ブレードランナー2049」は前作の30年後が舞台。
前作のラストでデッカード(ハリソン・フォード)とレイチェル(ショーン・ヤング)が逃走してからの後日譚が物語の鍵となっていく。

30年経ってもなお、人間とレプリカントの間には埋めがたい溝があり、レプリカントは差別の対象となっている。新型レプリカントで人間にとって危険な旧型レプリカントを「解任」する役割を担うブレードランナー・K(ライアン・ゴスリング)の日常は殺伐としており、AIホログラフィーのジョイ(アナ・デ・アルマス)が唯一の心の拠り所になっている。ある捜査で女性のレプリカントの遺骨が発見されるが、そのレプリカントの死因が出産によるものであった。レプリカントは人間のみが製造できるはずが、出産するということは自己繁殖が出来ることを示唆する。そうなれば人間とレプリカントの関係性は大きく変わらざるを得なくなる。人間、レプリカントがこの事実と謎を巡る抗争を始めていく・・・

都市デザインは前作の意匠を踏襲しているが、前作に見られた人種が混淆した猥雑さはなく、印象に残るのはホログラフィーを使った広告や、デッカードが住むラス・ヴェガスの廃墟だ。
前作では映像技術的に不可能だったホログラフィーの演出が映画の肝となっており、主人公のKが恋人のように接するAIのジョイが出てくるシークエンスは、生命とは何かというテーマに新たな視点を与えており成功している。前作同様、記憶というものの危うさにも正面から取り組んでおり、Kにとって最も大切な少年時の記憶が誰のものだったかというのが物語の鍵となる点も、よく考えられている。

前作のエッセンスを活かしながら単なる続篇に陥らずに新たな地平を拓いている点で優れた作品だと思う。163分の長尺でも飽きさせない点も見事だが、この尺が必要だったかどうかはやや疑問だ。物語を進めるうえで必ずしも必要ではないカットも多く、荘重と感じる反面で鈍重な印象がぬぐえない。

前作では生命とは何か?を問いかけてきながらも、生きることに前向きな作品であった。本作も同じく生命とは何か?を扱ってはいるが、生きることの哀しさが前面に立ちあがってくる。
前作で最も印象的なロイ・バッティの死と対比されるラストが用意されているが、そこで感じるのは生きる渇望ではなく死のやすらぎなのだ。派手なアクションシーンがない点は前作も本作も大差はないが、映画の躍動力において前作とは大きな開きがある。それがこのラストの触感の違いに凝縮されているように感じてならない。

もう一度観たいと思う。今度はIMAXで観ようかな。

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「ウルフ・オブ・ウォールストリート」(2013年) [Movie]


ウルフ・オブ・ウォールストリート [Blu-ray]

ウルフ・オブ・ウォールストリート [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • メディア: Blu-ray



原題:The Wolf of Wall Street
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ、ジョナ・ヒル、マーゴット・ロビー、カイル・チャンドラー

まずはレオナルド・ディカプリオの催眠力のある演技が素晴らしい。これで主演男優賞を獲っていても悪くなかったと思うほどだ。脇を固める俳優陣も総じて素晴らしく一級のコメディドラマになっている。

酒、ドラッグ、女、そして金。この映画で価値があるのはこの4つ。
この魔物に魅入られた男どもの乱痴気騒ぎをひたすら追いかける作品なのだが、監督のマーティン・スコセッシは齢70~71(撮影当時)を感じさせない弾けっぷりで観る者を驚かせ、笑わせ時には眉を顰めさせてくれる。

大抵の(すべての?)金融系のブローカーはこういう生活を夢見ているんだろうし、一度くらいこんな乱痴気騒ぎの中に身を置いてみたいと僕なんかは思うんだけど、これを毎日やる覚悟はない。人生の享楽を貪り尽くさんとするこの映画の登場人物たちの姿は、生き抜くことの辛さから目を逸らそうとする弱さの顕れでもあるなどとしたり顔で言えるのは、彼らの狂騒がいつまでも続くことがないことを観る側は分かっているからだ。彼らはこの日々が永遠に続くと願い、信じている。そこにすがろうとする姿の滑稽さを観客は笑うのだが、その笑いは自分にも返ってくる。

人生とは喜劇なり。この映画は奇矯な例を引きながらも、普遍性のある人生ドラマとなり得ている。

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「ダンケルク」(2017) [Movie]

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原題:Dunkirik
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
出演:フィン・ホワイトヘッド、ハリー・スタイルズ、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィー、トム・ハーディ

当代きってのフィルムメイカーとして認知されているクリストファー・ノーラン監督の最新作。
実話の映画化ということで、どんな長尺の大作に仕上げるのかと思いきや、106分のコンパクトな作品に仕上げてきた。

台詞はほとんどなく、あえて言えばストーリーもない。
もちろん史実を描いているのだからそこにストーリーはある訳だが、監督(脚本も)はストーリーを語るための心理描写、人物描写を捨象してしまっている。スクリーンに映し出されるのはダンケルクの海岸、救援に向かう民間の船、空を守る戦闘機の3つのシーンが交互に絡まり合っていくさまだ。
それぞれのシーンは良く出来ているが、サスペンスもカタルシスもない。全篇通して人間の意思が事態を動かしていくところは希薄で、運に翻弄される人々が描かれる。その意味では戦争、戦場における個々の無力さを描いたものと言えるし、それをリアルに描いたと言えるのだろう。ただ、それならば記録映像を見た方がいいと思ってしまう。音楽もノーラン監督お馴染みのハンス・ジマーの効果音のようなやつでしたが、今回の試みであれば音楽なしでも良かったんじゃないかな?

最近はよほど面白い映画で無いと120分を超える尺のものを観る忍耐力が無くなってきたのだが(これって本当に老化現象だ)、今回は106分も少々きつかったかな・・・

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携帯遍歴 [Note]

iPhone 8の発表で既に旧型となったiPhone 7を見ながら、ふと我が携帯遍歴に思いを馳せた。

僕は1994年に携帯電話を初めて手に入れた。個人としてはハシリのクチだと思う。
正確には忘れたけれど1台10万円以上した最初の機種は、僕が家以外で唯一ローンを組んで買ったものだ。

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はっきり言って見栄のために買った面が大きかったし、「何に使うの?」という冷ややかな視線を感じることも多かったけれど、これからは携帯電話の時代になる事は確信していたので、いち早く時代の先端を捉えておきたいという面もあった。モトローラ製というのも何だかうれしかった。アメリカ人みたいで。
ただ、バッテリーが重たい上に保ちも悪い。標準で付いていたバッテリーはすぐに空になるので、今のスマートホンの3倍くらいの厚みの予備バッテリーを持ち歩いていたけれど、それでも1日経って家に帰るころは心許ない感じだったと思う。

そんな見栄坊用のこいつが大活躍するのは1995年の1月。阪神大震災の時だった。
当時僕は2000人を超える会社で人事の仕事をしていたけれど、給与計算チームが誰一人出勤できなかったので、僕と情報システムのメンバーとで何とか計算を仕上げた。その時に、自宅待機中のスタッフと連絡を取りながら作業するのに役に立った。一般回線の電話はなかなかつながらない中、携帯の回線はスムーズに繋がったのだ。大袈裟に言えば、この携帯があったから給与支払いが出来たようなものなんだけど、それを思うと大変思い出深い1台だ。

その後、バッテリーの持ちも良い機種が出始めたので乗り換えたのがこれ。

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基本的に"I Love SONY"なので、SONY製品を迷わずチョイス。
ジョグダイヤルがとても便利で使いやすいモデルだったので、2年後の買い替えも同じ路線の後継機種にした。

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初代のものよりもスリムで軽量。とても使いやすかった。
本当は次々と買い換えたかったのだが、この機種以降、SONY製品のデザインがパッとしなくなっていき、欲しい機種が無かったのでこれは4年ほど使ったと思う。

21世紀に入り、携帯のデザインはストレートから折り畳み式にシフトしていった。
僕も折り畳み式が欲しかったんだけど、なかなか気に入ったデザインが無かったところ、TOSHIBAのこのモデルはシャープな印象が気に入り、買い換えることを決意。

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デザイン的には気に入っていたんだけど、この頃から携帯の機能が電話からネットやメールといった通信機としての機能にシフトしはじめ、画面が少し大きい機種が欲しくなりデザインは好きだったけれど2年で乗り換えることに。

乗り換えたのは海外に仕事に行くことも無いのに、Global Passport機能付きのこの製品。

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色が好きだったのと、コンパクトで持ちやすかったこと。そして「見栄」のGlobal Passport対応ということが決め手になった。
この機種は気に入って5年ほど使ったと思うが、液晶画面が小さく、ネット閲覧には不自由したことと、カメラ機能の高い機種が欲しく買い換えたのが、Exlim携帯と呼ばれたこの製品。

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クリアな白色が美しく機能面でも充実した製品で、auがスマートホン対応に後れを取ったことも手伝って4年以上利用した。かなり気に入っていたんだけど、その頃通勤に2時間くらいかかっていて、暇潰しに役立ちそうなスマートホンに乗り換えを決意。薄手で使いやすそうなKyoceraのDIGNOに買い換えた。

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コンパクトで持ちやすいところは良かったが、バッテリーが弱く半日も経つと携帯充電器で充電しないと使い物にならない。当時は今のように充電できるカフェなども無く、かなりフラストレーションがたまった。しかし、コレといって気に入ったデザインのものも無く、何だかんだと3年ほどは使ったが、DIGNOの新しいモデルのデザインが気に入り買い換えた。

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正面の見た目はiPhoneのようにシンプルで、後ろ側の丸みを帯びたデザインはiPhoneをはじめとする他のスマホと比べてデザイン性が格段に優れていたと思う。周りに持っている人も少なく、見栄っぱりな僕の自尊心をくすぐるスマホだったが、AndroidのOSのアップデートが出来ず、徐々に使えないアプリなども増え始めた。そこで、おサイフ機能がiPhoneに乗ったiPhone 7が出たのを機に遂に平凡なiPhoneユーザーになってしまった・・・というのが僕のケータイ履歴。

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通算23年で9台目だから、2年半に1度は付き合う機種を変えていることになる。
そろそろ、特定の機種の寿命まで添い遂げたいものだが、時代がそれを許してくれない。固定電話は一度買えば一生もの。少なくとも2年で買い替えるというような事はあり得なかった訳で、携帯電話の登場は、電化製品の使い捨ての象徴のようにも感じる。

今の年齢からすると30年ちょっとは生き残るとして、10台くらいは乗り換えるのだろうか?

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10月 [Politics]

壁にかかるカレンダーをめくると10月になった。

今年も残すところあと3ヶ月。1年前と何が変わったか?個人的にはせいぜい1歳年をとっただけなんだけど、世の中というか政治の世界は大きく様変わりした。

まずトランプ大統領が誕生したことで、ブレグジットなどに象徴される自国中心主義の流れの総仕上げが出来上がった。平等と開放の流れが堰き止められたように見えるが、もっと大きな流れで捉えれば、ビットコインなる通貨のようなものの流通が爆発的に伸びはじめ、IoTによりすべてのモノのネットワーク化が進む中で国民国家の枠組みが変質していく一過程にも見える。ソ連崩壊による東西冷戦の終結以来の大きな地殻変動の始まりだと思う。

北朝鮮の問題も大きくクローズアップされた。
北朝鮮は中国の隣国であり、アメリカはイラクと同じように扱えなかった(石油がないから扱うメリットも無かった)ためにいままで延命してきた。それが彼らに技術の蓄積をする時間と猶予を与え、今回のような狼藉(と先進国側は思う)に及んだ訳だが、そもそも核という絶大なパワーを大国のみが保有できるという、国際秩序を維持するためには有効な、しかし、誤解を恐れずに言えば独善的なシステムに対する異議申し立てと見れば、彼らに対する見方も変わるだろう。もっとも、彼らがいつまでも喧嘩を続ける体力がないことは火を見るより明らかで、どういう着地になるにせよ新たな秩序が10年の内には作られていくだろう。個人的にはミサイルが人のいる場所に飛ばないことを祈ることくらいしかできないけれど。

日本では相変わらずコップの中の嵐ばかりだけれど、構図は大きく変わり始めた。
安倍首相は長期政権を賭けて解散に打って出たが、小池東京都知事の動きが自民党独り勝ちと思われた選挙を面白くした。とはいえ、争点はお粗末で、財政規律は遠のき、ばらまき型の政治がまだまだ続くという点では新味に欠ける。
規制緩和、財政の健全化、少子化対策。日本の課題は30年以上前に僕が買った「少年朝日年鑑」書かれていたものと何ら変わらない。進まないまま30年以上。この30年の間に日本が世界に誇る製造業の競争力は失われ、最後の牙城の自動車産業はEVシフトの大波に晒されて、業界の明日は混沌としている。

非資源国にやれることは限られている。得意分野のモノづくりを続けながら、ソフト資産の活用を進めるしかない。そのためにやるべきことは出尽くしているはず。問題はやる勇気を持てるかどうかだ。選挙ではその点を問うてもらいたいが・・・どうだろうか。

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「星野リゾートの教科書」/中沢康彦 著 [Book]


星野リゾートの教科書

星野リゾートの教科書

  • 作者: 中沢 康彦
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2010/04/15
  • メディア: 単行本



軽井沢の老舗旅館の4代目社長から、旅館、ホテルの再生請負人として著名経営者の一人となった星野佳路氏が、経営指針を求めた「教科書」を再生事例と共に紹介する1冊。

経営、マネジメント、マーケティングに関する書籍は星の数ほどありますが、古典として時の試練に耐え得たものとなるとドラッカーやコトラー、ポーターなどの一握り。
星野社長は「新しい本はまだ教科書とするには早過ぎることが多い」と語り、「(本屋の)書棚に1冊ずつだけ置いてあるような本」が定石として教科書になり得るとする。その教科書を何度も読んで血肉としながら、つまみ食いをせず100%やってみることが成果につながるという。
実務をしていて難しいのは、「理論をつまみ食いをしないで100%やってみる」という事だ。

言うまでもなく会社は組織であり、組織は生き物だ。
人体のように様々な要素が有機的に繋がりながら会社独特の風土を作っているので、どこかの仕組みを変えようとすると必ず障害が待ち受ける。大抵の場合は、障害を捨て置くないしは回避するというアプローチをとってしまうが、それをすると果実が得られない。
本書では教科書の紹介と共に、星野社長がその教科書に書かれていることを100%やり切った事例が数多く紹介されている。各教科書に対応する事例は10ページ強にシンプルに纏められているので、簡単なように感じるが、実際は泥をすするような苦労をしているのだと思う。ただ、その時に信頼できる教科書を持っていると、自信を持って前を向けるということだろう。

基本書とでも言うべき本のカタログであると共に、それらの理論を愚直に使いきる事の大切さを実感できるという点で本書は優れたガイドブックだと思う。オススメ。

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「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(2016年) [Movie]

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原題:Manchester by the Sea
監督:ケネス・ロナーガン
出演:ケイシー・アフレック、ミシェル・ウィリアムズ、カイル・チャンドラー、ルーカス・ヘッジス

美しい田舎の港町の光景とは対照的に全編に哀しさが溢れている。

映画中盤で主人公のリー(ケイシー・アフレック)が背負う十字架を知ることとなるが、それが中盤から後半にかけて徐々に解きほぐされていく様子を固唾をのんで見守ることになる。

ケイシー・アフレックはオスカー当然の素晴らしい演技だし、リーの元妻を演じたミシェル・ウィリアムズ、リーの兄の息子パトリックを演じたルーカス・ヘッジス、そして死して弟に立ち直るきっかけを与えていく良心的な兄を演じたカイル・チャンドラーら俳優陣がすべて見事。

ケネス・ローガンの脚本は、荒んだリーの生活を静かに描きながら、パトリックとの繋がりを通して徐々に立ち直っていく様を淡々と綴っていくが、一つひとつのエピソードに無駄がなく締りがある。

僅かに希望が見えるラストも大仰にはならず、あくまで等身大なところにも好感。
今年劇場で観た新作では今のところベスト。

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